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そしてまた独りになったけど

2017年4月12日。とうとう離婚した。

 

元妻は生まれた家から通院を続け、いつか発達障害を克服するだろう。

そして僕よりもっといい男性と結婚したりセックスしたりして幸せになるだろう。

頑張って欲しい。幸せになって欲しい。どうせ幸せになるのだ。

 

離婚にあたって経緯を書いておこうかな。

 

元妻が離婚届に名前などを書いて、この家を脱出した日からおおよそ1年。

僕も2016年末に仕事を辞め、ぶらぶらしていた。

4日ほどかけて京都へ旅行へだって行った。

 

僕はもともと、長々と仕事についていられない性格だったため、

突然、手に入った、長期休暇というような感覚はなく、

ああ、また無職という底辺に降り立ったなぁという感覚だけだった。

 

それはそれとして、1年経って、年度が変わる前に離婚してしまおうかと思った。

保険や年金の支払い書が、またしても地元郵便局員のミスで、元妻の分が転送されずにこの家に届いたからだ。

 

さて、それを機に、元妻へ久しぶりに連絡して、やはりどうしようもないよねと、未練たらしく確認を取った上で、離婚してしまおうと、同意を取った。

電話連絡するのに2日かかった。ため息ばかりだ。

 

元妻が置いていった離婚届の自分の欄を書くのに3日、要した。

僕はどうしようもなくメンタルが弱いんだ。

そらそうだ、人に愛されずに生きてきたんだから、弱くって当然だろう?

僕の現状が、全部、人のせいなのは間違いない。

他の人もそうだと思う。彼の人が無差別大量殺傷を起こしたのは、彼の人の周りの人が全部悪いと思う。純粋に、そう思う。

彼の人が、誰よりも愛されていたのであれば、事は起こらなかったのだ。

 

ともかく、3日頑張って、自分の分を埋めた。

市役所に持っていくのに4日かかった。MPが足りなかった。

 

なんとか市役所に持っていった。

3月中旬である。厚着にニット帽、ネックウォーマ、

偏光サングラスでなんとか防御力をあげての進行。

 

持っていったが窓口を聞く勇気はない。

スマホでググって、市民課だかの窓口に進んだ。

空の受付の前で、少し困った。誰もいない。

まごついていたら、太ったおかっぱのおばさんが出てきた。

「はい、すみません、どういった御用でしょうか?」

と、聞かれた。

 

僕は、とりあえず4つ折りでクリアファイルに入れられた離婚届を見せた。

 

「あ、少々おまちください」

と言って、柱の影に入っていった。

 

「お待たせしました」

ストレートの黒髪を、ぴっちりと後ろで一つに束ね、薄めの化粧に爽やかな襟元の服を来た、若くて美人の職員が出てきた。

 

「えっと、これ・・・」

コミュ障全開で、離婚届を渡すと、

 

「はい、では受理できるかどうか、内容を精査させていただいてよろしいですか?」

化粧っ気がないのにパッチリとした大きな目でまっすぐに僕の目をみて言ってくる。

これは、拷問なのかご褒美なのかと混乱した。

 

渡して3~4分。

「お待たせしました、申し訳ございません」

いや、きっと申し訳ないのはこちらのはずだ。

 

「この書類には何点か不備がありまして、受理できませんでした」

ああ、1点じゃないのね。きっとそうだと思ってました。

 

「まず、奥様の離婚後の戸籍の移動先が不一致です。

 義父様の籍に移るように書かれてますが、義父様の本籍地に誤りがあります。」

・・・いきなりか。さすが発達障害妻。やってくれた。

 

「この部分は、奥様にご確認していただいて、記入し直して頂いてください。」

妻は既に250km彼の地である。

 

「次に、緊急連絡先の欄と、ここと、ここと、ここですね。今書けますか?」

僕で済む欄を、その場で記入した。

 

「あとは、ここですね」

ああ、やはりそこは必要だったのね。

 

「弁護士や、裁判所が絡まない協議離婚ということなので、

 保証人が2人、必要となります。」

聞いたか諸君!!!

離婚って夫婦二人でできるものじゃないんだってよ!!

離婚届を保証する人が必要なんだと!!しかも2人も!!!

 

「保証人の方に、氏名、住所、本籍地、それと、かならず印鑑を押してください。」

保証人になるだけでもハードルが高いのに!

 

「印鑑、忘れる方、多いんですよね」

ここで、この美人職員は、うふふと笑った。

 

ともかく、画面真っ赤にしながらポーションがぶ飲みでゴリ進んだ

離婚届提出クエストは失敗に終わった。

 

HPもMPもカッスカスになったまま市役所をあとにし、

車の中で、妻にメールした。

義父の本籍が違うと。

すぐ返信があった。

二重線の訂正印の余白に書き込みの。

 

ひとまず、派生クエスト、保証人を探せ。

頼む人の選定に2日かかった。

頼まれた友人もかわいそうだなぁ。

 

ともかく、友人代表に頼んだ。

かたっぽの保証人を頼んだ。

書いてもらった。

 

あと1人は、探せなかった。

ああああ、探せなかったああああ。

 

なので、妻へ送った。

速達で、妻の文の保証人を書いてもらってくれと。

 

それから1週間。音沙汰が無かった。

発達障害っ子だからなぁ。保証人とか難しかったかなぁ。

まさかこのまま放置されないかなぁ。

困ったなぁ。

 

と、じわじわと削られる日々。

睡眠障害待った無し。

 

そして突然、市役所から電話が来た。

昼前だったが、僕は寝ていたので、寝ぼけ声で出た。

あの美人職員だと、声と話し方ですぐわかった。

 

どうやら、まだ、義父の本籍地が違うらしい。

再度、修正して提出し直すか、妻の電話番号を教えてくれと言われた。

 

妻の電話番号をすぐ伝えた。

 

返信されてくるものかと思っていたら、市役所に直接郵送していた。

だとすると、自身の実家のある市の市役所でもいいのでは?

 

 

ともかく、受理されたらしい。

2017年4月12日、晴れてバツイチとなった。

 

それから3日後、

市役所から1枚の封書が届いた。

 

お知らせ

 

あなたからの戸籍届出については、下記のとおり受理されました。

 記

 

1 受理年月日   平成29年 4月12日

 

2 事 件 名   離婚届

 

3 届出人氏名   ○○ ○○○

           XX XXX

 

 

 

以下略

 

 

離婚届って、事件なんですね。